ゴゾ島の景観

1月12日、天気の良い日、ゴゾ島に行った。マルタは小さな島国だが、主要なマルタ島以外にさらにそれに付随して小島嶼のゴゾ島とコミノ島がある。ゴゾ島は南北7キロ、東西14キロで、人口は3万7000人(マルタ全体の人口は約40万人)。マルタには巨石文化の遺跡が多く残されているが、ゴゾ島には紀元前4000年頃のマルタ最古の巨石神殿複合体ジュガンティーヤの遺跡がある。この島には開発の波がまだ本格的には訪れておらず、より伝統的なマルタ社会が残っている。

マルタ島北端チェルケウアからゴゾ島行きのフェリーが出ている。
フェリーは約30分で対岸のゴゾ島イムジャールの港に着く。前方に徐々にゴゾ島の景色が見えてくる。
ゴゾ島イムジャール港周辺の景色。高台のGhajnsielemパリッシュ教会が目を引く。
港から301番の路線バスに乗って島中央部のビクトリア市(ラバト)に行く。人口7000人の同市はゴゾ島最大の街で、同島の政治的経済的中心。島全体が見渡せるような高台にあり、島内全域から同市に向かった道路が走る。写真は同市メイン通りのレパブリック通り。
街の一番高いところにある大城塞(チタデル)。17世紀に、オスマン・トルコや海賊の侵略があったため防衛のため築かれた。内部が小さな街になっている。
チタデル南側の砦。大砲などが装備されていた。背景にチタデルの大聖堂。
チタデルからの眺め(西側)。牧草地や農地があり、所々に集落が。
チタデルの南側にはビクトリアの市街地。
チタデルの北側。
チタデルの東側には丘の上の街シャーラが見える。あそこまで登って行こう。ジュガンティーヤ神殿遺跡もそこにある。
丘を登っていく道路。眺めがよく交通は少なく、いいハイキングになった。
周囲は農地や牧草地。1月だが青々とした緑だ。
振り返るとビクトリアの街とチタデルが見える。
麦畑とサボテンの群落。
野菜畑も。 
シャーラの街はずれにジュガンティーヤ遺跡があった。
ジュガンティーヤ遺跡の全貌。紀元前4000年ころから建造が始まったとされる。エジプトのピラミッドよりも古く、地中海地域では最も古い巨石文化。他のマルタ巨石文化遺跡とともに世界遺産に指定されている。農業地帯を見下ろす高台に建てられており、豊穣神崇拝の神殿だったと言われる。
同上。
同上。どこからどのようにして持って来たのか、数トンに及び巨石が積み上げられている。金属器の導入以前、車輪も発明されていない時代のことだ。
遺跡のわきに博物館が設置されている。
ジュガンディーラ遺跡を出て、さらにフェリー港のあるイムジャールまで歩いた。ゴゾ島の東半分、約15キロを歩いたことになる。夕闇迫るゴゾ島の景色が背筋が寒くなるほど美しかった。