雄大なサハラ

雄大なサハラ砂漠を見に行った。

せっかくチュニジアまで来ているのだ、サハラを見ないでどうする。一生に一度もサハラを見ずに終われるか。

途中の車から見えたサハラ。

チュニスから特急列車5時間でチュニジア中部のギャブスまで(24ディナール=880円)。翌朝ルアージュ(乗り合いタクシー)3時間で、サハラのゲート口と言われるデューズに着いた(10.55ディナール=340円)。宿をとってから早速砂漠の方に歩き出した。

砂漠をどこまでも続く道路が走っている。
このような砂漠が見えてきた。砂漠というのは、(どこでも同じだが)砂丘のような地形が続いているばかりではない。岩石砂漠、土砂漠もあり、草もある程度はえている。サハラだと砂丘砂漠(砂海=エルグ))は全体の14%に過ぎない。

しかし、不運だった。天気が悪くなった。映画「七人の侍」に出てくるシーンのように風がビュービュー吹いて砂ぼこりが立ち、しかも寒い。砂漠というのは寒暖の差が大きく、冬や夜はかなり寒くなるのだ。小雨が降りそうな感じもあったが、いや雨が降ってくれれば助かる。砂ぼこりが収まるし、空気が洗浄されて見通しが良くなる。しかし降らない。曇り空と砂煙であまりいい景色にはならない。これも砂漠の一面であって、いつも観光客向けの顔をしてくれるとは限らないということなのだが。その上、何キロ歩いて行ってもまわりにこのような大量ゴミ投棄が視界に入る。

モンゴルの大草原を旅したときと同じだ。集落どこから出てもすぐ草原に入れるのだが、何キロにもわたってごみ投棄が続く。広大な草原や砂漠は、多少ゴミを棄てても影響ない、と言わんばかりに人間がこの美しい自然にゴミを捨てまくるのだ。

ゴミの中からまだ使えるものはないか探す人もいる。このような人たちは、環境的配慮からみても、ゴミを捨てる人よりはるかに立派な行いをしている。
小型トラックでやってくる人も。この人たちはポリタンを集中的に集めているようだった。
ドゥーズの街の様子。
同上。

「雄大なサハラ」の光景は体験させてもらえなかったが、代わりに人間社会の現実をよく見せられて有益なサハラ観光であった。