アルハンブラ宮殿は城址公園
アルハンブラの外門を入ると、坂の公園に緑が繁茂し、柔らかな陽光が木の間から差し込んでくる。この坂の上の方に、中世の城址(アルハンブラ宮殿)があるという。ということは、アルハンブラは、日本で言えば城址公園かも知れない。
普通の市公園と違って、やや観光客が多い。サッカー場やバスケコートもない。しかし、散策すれば気持ちが落ち着く緑の公園であることには変わりない。日本の地方都市にも城山公園はよくある。勤皇派が政権を取って、サムライの殿様たちは追い出された。城も壊されたり、朽ちるに任せるままになったところもある。しかし現在、その多くは復元・修復されて、訪れる市民たちに街の歴史を語りかける存在になっている。アルハンブラ宮殿もそんな場所だ。
あまり知られていないが、アルハンブラ宮殿は特別な所以外、無料で入れる。普通の公園と思って自由に入ってきてよいのだ。取るのが難しいアルハンブラ宮殿チケット。その取得戦略は別に紹介したが、やはりどうしても取れない場合もあるだろう。そのとき、アルハンブラをどう堪能するか。無料で行けるところを中心に可能性を紹介してみる。
ケットが取れない場合の楽しみ方
チケットがないと入れないのは次の3カ所だ。
1、ナスル宮(メインとなる王宮)
2、ヘネラリフェ(庭園を中心にした夏の別荘)
3、アルカサバ(要塞)
この中で最も重要な場所は1。だから皆ここに入りたい。ここに入るには、3つすべてに入れるGeneralチケット(14ユーロ)が必要で、このチケットが1カ月以上先まで完売になっているのが普通だ。しかし、2と3は比較的入り易く、2と3だけ入れるというGardens, Generalife and Alcazabaチケット(7ユーロ)は意外と直前でも取れたりする。次善の策としてこれを取って入ることをお勧めする。
そのチケットさえも取得できなかった場合どうするか。どこまで入れるか。
チケットがなくても相当部分に入って行ける
建物の合間にあった格子戸からアルハンブラ宮殿の庭園部分ものぞきこむことができた。
外から見るアルハンブラ宮殿
アルハンブラ以外の観光名所
グラナダではアルハンブラ宮殿があまりに有名だが、観光名所はそこだけではない。写真は16世紀に建造されたグラナダ大聖堂。ナスル朝時代のモスクの跡に建てられた。その王室礼拝堂にはイサベル1世とフェルナンド2世の遺骸が眠る。イスラム教のナスル朝を滅ぼし(レコンキスタ完遂)、スペイン建国の基礎を築いた「カトリック両王」として知られる。
以上、ナスル宮に入れなくても、ある程度までアルハンブラの魅力に触れらることがお分かりいただけたろう。チケットが取れなくてもあきらめないで。