カラオケのなかった江戸時代に人はどうやって生きてきたのだろう、といつも思う。
声を張り上げられる環境は人の生存に必須で、世界中あちこちで暮らしはじめる私も、衣食住とともにカラオケ(とスポーツ)の環境をまず確保することが重要課題となる。サンフランシスコ圏(ベイエリア)に来てもこの課題に全力で取り組んだ。下記はその成果、安さから見たこの地のお薦めカラオケ店の情報。
1、ガンバ・カラオケ
19990 Homestead Rd., Cupertino
http://www.gambakaraoke.com/
ここの料金表を見てもらいたい。な、何と開店の午前8時から午後2時までは土日を含め1人1時間1ドル。シリコンバレーの中にあり(アップル本社近く)、ちょっと遠いが、これほどがんばっているカラオケ店はぜひとも応援したい。私の名古屋の家の近くにもシニア昼3時間500円でがんばっているところがあるが、ここはそれ以上だ。アメリカのカラオケ店は高い大部屋ばかりと思っていたが、これはその常識を覆す驚愕の料金。一人カラオケ(ヒトカラ)も充分対応できるだろう。交通費を払って遠くから行っても充分ペイする。
いや、ちょっと夢想したのだが、一定期間徹底してカラオケにのめり込みたい人は日本からこの近くに来て通うのもよいだろう。日本の通常の昼間フリータイム料金は約800円。ここなら例えば3時間で3ドル(330円)。毎日通うとすると数か月で航空運賃が出る。シリコンバレーに調査か語学研修に来るついでにカラオケも徹底マスター、という選択肢あり。
各国語に対応しているが、日本語ではDAM端末が置いてある。カラオケ「ボックス」といっても、日本のカラオケ部屋よりは大きい。
2、ラウンド・ワン(Round One)
https://www.round1usa.com/
全米に30店舗以上。
サンフランシスコ湾岸地区では、コンコードのSunvalley Mall、サンノゼのEastridge Shopping Center、ヘイワードのSouthland Mallに。
ボウリング場などを展開する日本のラウンド・ワンがアメリカにも進出している。カリフォルニアからはじまり、現在は全米30カ所以上、今後も毎年10店舗ずつ程度拡大していく予定というからなかなかのものだ。ボウリング、ゲーム、ビリヤード、カラオケ、ダーツ、卓球など娯楽施設が一通りそろっている。やはりアニメ、ゲーム、コスプレの日本はエンタメ産業に競争力があるのか。北米在住者ならだいたい近くにこのラウンド・ワンがあるだろう。サンフランシスコ圏には3店舗あり、幸い私の住むコンコードにもこれがあった(Sunvalley Mall)。
カラオケの料金は店によって違うようだが、コンコード店の場合、平日開店午前11時から午後4時までなら3人までの場合1部屋1時間9ドル、会員8ドルとかなり廉価だ。アメリカの多くのカラオケ店と同様部屋ごと料金で、多人数ならお得になる。「ボックス」ではなく、立派な大部屋。どこの店でも数室しかないようだが、昼間ならだいたい空いている。他のアメリカのカラオケ店と同じく、身分証明書を預けて機材を受け取り歌う形式。パスポート、運転免許証などをお忘れなく。
ホームページには日本語のDAM端末も導入したとあり(導入店舗リストあり)、確かにコンコード店でもこれが使えていた。通常は英語の歌本を渡してくれるが、「日本語も使いたい」と言えば、日本と同じDAM端末をくれる。カラオケ機材の上の小型機器ボタンで英語などから日本語に切り替える。英語カラオケは、歌番号を入力する方式で、多くの場合映像なしの字幕だけ。
コンコード店では9月上旬から日本語のDAM端末なぜか使えなくなった。「通信ができません」というブルースクリーンが出る。何度か受付に訴え、エンジニアの人にも調べてもらったが、「本部の方の問題のようなので、対処するよう連絡した」とのことで、それが9月中旬。今も状況変わらず。最近オープンしたヘイワード店の方では、日本語の端末はないとのことだった。
どんな歌でもとにかく大声が出せればいいというオレ流カラオケでは、日本語曲なしでもまったく問題ないのだが、ここで紹介するには躊躇する。ただ、ラウンド・ワンにはどんどんアメリカ社会に食い込んで欲しいと思うので、カラオケ部屋が日本人のたまり場になるより、英語(やスペイン語、中国語)の方を充実させればいいのかも知れない。
3、フィルモア・カラオケ(Filmore Karaoke)
1410 Fillmore Street, San Francisco
https://www.yelp.com/biz/fillmore-karaoke-corporation-san-francisco
320 13th Street, Oakland
https://www.yelp.com/biz/fillmore-karaoke-oakland
中国系のカラオケ店で、サンフランシスコとオークランドの2店舗がある。サンフランシスコ店は日本町のすぐ近くなので便利だ。ラウンド・ワンのないサンフランシスコでは、私の知る限り最も安いカラオケ店。土日含め午後3時~9時のハッピーアワー1部屋1時間13ドル50。「ボックス」的な部屋もあり、一人でも気楽に入れる。日本の歌も一応あるが、英語が中心になるだろう。むろん、中国語の歌は北京語、台湾語など各言語(方言)に分かれ充実している。
映像が優れている。例えば英語曲のYMCA、Imagineなどを見てほしい。画面は荒いが、日本語曲の映像もそれなりに味がある。
最初、端末がないので戸惑うが、小さい方のディスプレイがタッチスクリーン操作画面になっている。なぜか、曲名で調べると各部門とも9曲x56ページ=504曲しか出てこないが、歌手(Singer)で見るとそれ以上出てくる(日本語12x126=1,512、英語12x563=6,756)。日本語はおそらくアジアでも流行っている最近の曲で、私好みのナツメロ・フォークなどはあまりない。
オークランド店の方は同市のチャイナタウンにある。BARTの12th St.駅から3ブロックと交通の便はよい。しかし、どうもオークランドのチャイナタウンは市中心部にあるのに、人が少ない感じがする。オークランド店の開店は午後4時から。あとの仕組みはSF店と同じ。