気温41度

来たー! 8月14日午後4時、気温摂氏41度。

さっそく外に出てみた。焼けるような空気が肺に入る。コロナもこんな感じか。人間の体温は42度を超すと死ぬという。こんな日にはマスクもつけてはいけない。

しまった、日焼け止めを塗るのを忘れた。露出した手足の肌が焦がされるようだ。空はからからに乾き、中空の太陽がまぶしい。

道路からの照り返しがむわっと来る。地表面は60度とかになっているだろう。41度はあくまで日陰地上1.5メートルの測候所基準の気温だ。横断歩道の金属タッチパネルを押したらやけどしそうになった。

が、この地の暑さには慣れた。いろいろ対応策は練ってある。水につけたTシャツと帽子をまとって外に出れば、涼しい。空気が乾燥しているから乾くのが早く、気化熱で体の熱がさまされる。真夏の炎天下でバスケやるときと同じ手法。

いつもの散歩コースの丘に登る。ディアブロ盆地に広がる緑のコンコード市街を眺め、周囲の枯れ山をぐるっと展望し、また同じ道を引き返してくる。

摂氏41度のコンコード平原(ディアブロ盆地)。2020年8月14日午後5時頃。今年の最高気温。
近くのステーキレストランがコロナ禍から立ち直り、やっと屋外テントでの食事ができるようになった。しかし、この暑さだ。客がだれも居ない。

家の中でも同じ対策をとる。つまり、濡れたTシャツと濡れたヘッドバンドを付けてすごす。冷房はないが、室内気温は32度だった。早朝に冷気を入れたところで部屋を閉め切れば、午後の気温上昇でも、室内はさほど温度が上がらないことを学んだ。窓を開けるとかえって猛烈な熱気が入り危険だ。北東向きの部屋なので、午後も極端には暑くならない。北西向きの小窓には車のフロントガラス用反射シールドをつければ西日も抑えられる。バスタオルに濡れたTシャツを敷いて寝れば、昼寝も快適だ。

ニューヨークに居た頃、あそこはめったに35度以上にならないが、それでも日本と同じく湿度が高いので、夏の暑さにはほとほと参った。それに比べるとこっちはまだいい。乾燥しているし、夜、温度がある程度下がる。

41度でよかった。予報では43度になると言っていた。午前中にちょっと雲(サンフランシスコ湾からの霧の一部か)が出ていたのが幸いしたか。

それでも7月12日の39度、6月3日の38度を超えて、今年のこの地の最高気温となった。コンコードは太平洋に面したサンフランシスコから約50キロ入った内陸。東京圏の熊谷、名古屋圏の多治見などが猛暑に襲われるのと同じ原理だ。

内陸性気候なので(日の長さにより正確に比例し)6月末~7月が一番暑い。なのに、こんな時期に猛暑が来た。油断していた。

(海洋性のサンフランシスコは逆に9月、10月が最も暑い。日本も8月が最も暑い。大陸内部の西安、北京は8月初めに「立秋」になる。二十四節気は中国文化だ。)

しかし、コンコードが内陸と言ってもここは大陸。さらに内陸があり、水銀柱がもっと上がる。南カリフォルニアの砂漠地帯デスバレーでは、きょう50度を記録したようだ。1913年7月10日に世界最高気温56.7度を記録したところだ。

午後7時半(夏時間)、なにい、気温まだ41度じゃないか。8時には日没になるので、公園に行かねばならない。テニスと坂ダッシュ20本だ。