果物がない

ツムクェの野菜・果物には玉ねぎしかない。ジャガイモもあるが、野菜というより穀物に近いだろう。果物は皆無。何もない。一応熱帯だからパイナップルやバナナがあるかと思ったが何もない。乾燥地帯だからだ。乾燥地帯ならオレンジくらいあってもよさそうだが、それもない。

つまり、生で食えるビタミンC源が何もない。実は来てすぐ2日間くらい店にトマトがあった。それを食べていたのだが、2日たったら売り切れ、それ以後まったく入らない。あの時のトマトはとても貴重品だったのだ、と気付いたが後の祭り。

来る前にツムクェについていろいろ調べ、一応お店らしきものがあることは確認していた。缶類やドリンク類が動画に映っていた。最低限でも缶詰で食いつないでいけるだろう。そう判断して来た。確かに食いつないでいける。乾物以外にも、玉ねぎやジャガイモや、ロングライフの牛乳やジュース、地元産らしい冷凍肉、酸乳(コカ・コーラの空きボトルに入っている)、ソーセージ、卵、パン、ピーナッツ豆などもあった。しかし果物がない。野菜も1種類だけ。これがこたえる。

毎日玉ねぎを買ってきて、これを即席ラーメンやマカロニ汁にたくさん入れて食べる。何しろ生鮮類はこれだけだ。玉ねぎは残念ながらナマでは食えず、煮たり、電子レンジでチンしたりする以外ない(電子レンジはある)。温めてしまっても、野菜なら栄養バランスのたしにはなるだろう。

花粉症メガネは役立つ

花粉症対策のメガネを持ってきていた。砂嵐が激しいわけでもなく、使う用途はないな、と思っていたが、玉ねぎ切りに非常に役立つ。毎日大量の玉ねぎを切ると目がしみる。花粉対策用メガネでこれが防げる。

きょうは何か野菜・果物が入ってないか、村に4軒ある店らしい店をまわるのが日課となった。日々の散歩、村の様子見歩きに、明確な実利的目標が加わることになった。くだんのトマトのこともある。毎日2回くらい見て回れば、珍しい入荷品を発見できるかも知れない。

ツムクェには店らしい店が4軒ほどある。その中でもこの「ミニスーパー」は最もモノが多い。店周囲は人が集まる場ともなっている。
同上。
これは、別の店だが、店舗内の様子。乾物が多い。

(後日記)

毎日探索のかいあって、ツムクェに来て2週間ほどして1軒のお店にリンゴが入荷したのを見つけた。無造作に棚の箱に入っていた。どこだか聞き取れなかったが、別の街から来たものだという。1個5Nドル(40円)。

当然ながら爆買い。外見に似ず、中身は歯ごたえがあり新鮮だった。これでしばらくビタミンCの心配はなくなった。

そのまた後日記

さすがに1週間程するとリンゴも切れた。次いつ入るか待つがなかなか入らない。再び頼みの綱は玉ねぎだけだ。毎日毎日2度の食事ごとに玉ねぎを切るというのは相当のストレスだ。目に染みるだけではない。ここの玉ねぎは外皮をむくのが結構難しいのだ。

と、そのうち、店に干しブドウが常に置いてあるのに気が付いた。これだ。干しブドウは干してあっても、ビタミンCその他いろいろ滋養分が含まれる。これでC問題は恒久的な解決だ。