再び、ビシュケクから山の国キルギスを南下することになった。今度は西のタラスでなく、南のキルギス第二の都市オシに向かう。4000m級の東キリギス・アラタウ山脈を越えるのは前回と同じだが、スーサミール盆地に降りてから再び険しいスーサミール山脈を越え、ナルイン川水系開発でつくられたトクトグル湖をめぐり、フェルガナ盆地ほぼ東端のオシに行く。
キルギスは2つの国分かれていると言われ、首都ビシュケク(人口114万)を中心とする北万と、オシ(45万)を中心とする南部が、文化も民族構成もかなり違った形で存在している。オシは「南部の首都」とも称される。その間には4000m級の山脈が2つも立ちはだかり、行き来するのも容易でない。かなり整備されたと言われる山道をあえぎあえぎ走り、それでも今回、乗り合いタクシーで計12時間以上かかった。ソ連邦分裂の後に、以前の自治共和国国境がそのまま残り、かなり無理な国の形になってしまったらしい。









トクトグルからはヒッチハイク
さて、トクトグルからオシへはどう行くか。マシュルートカや乗り合いタクシーは大都市から乗るのが簡単だ。人が集まるまで待つが、乗ってしまえば一挙に目的地に行ける。中途の街で、そういうのを停めて乗るのも可能だが、いつ来るかわからないし、来ても満員で停まらなかったりする。
大通りから1ブロック離れて、廃屋のようになったバスターミナルがあった。一応使われていて、通りかかった高校生に聞くと、1日1本、朝6時にオシ行きのミニバスが来るという。一方、宿の主人に聞くと、オシ行きのマシュルートカなど何本も来るから大丈夫だ、ゆっくりしていけ、と。
どちらを信じるか。早起きは嫌なので宿の主人を信じたが、はずれ。マシュルートカが停まると言われた店の界隈に行ってもそんなものは来ないと言う。
で、ヒッチハイクがはじまった。大通りに約1時間以上立ち、次々来る乗り合いタクシー的な車やミニバスに合図を送る。全然停まらない。カミさんは路肩にへ垂れ込んだ。立ちっぱなしの私も疲れてきた。こんなことやって本当に来るのか。かなり不安になったその時、小型トラックが停まった。気のよさそうなおじさんが、乗れ、と言う。カネを払うつもりだ。聞いて2人で400ソム(だったかな?)と言うところ300ソム(500円)にまけてもらった。
ヒッチハイクなんてめったにしない。それでも結構停まるもんだな、と後になってから感心するやら胸をなでおろすやら。おじさんはオシから何か荷物を運んでくる仕事のようで、往きはただ行くだけなので臨時収入に入りまんざらでもなさそうだ。「日本人とキルギス人、顔似てるなあ、がははは」と上機嫌だ。
(10時から昼頃までオシ便探しに右往左往したが、もう少し待てば、ビシェケクを早朝に発ったマシュルートカなどが、トクトグル付近に着くはずで、そうすればより簡単にオシ行き便をつかまえられたかも知れない。)
オシに向けて小型トラックに。






















