『インターネット市民革命』(御茶の水書房、1996年)

(目次)

はじめに —インターネットって何? −アメリカ編                表紙

第一章 庶民にやさしいインターネット
  一、パソコンは高齢者のものだ —シニアネット
    インターネットで世界に「外出」 眠れない夜にオンライン
    お花と手芸とパソコンと 心の自転車
  二、実際にインターネット —世界障害問題研究所のグローブさん
    育児休暇のネットワーカー 政府情報が役に立つ
    仕事のためにインターネットを使う 世界障害問題研究所
    事務所内でも電子メールで情報共有
  三、地域から大学へ —バークレー
    図書館でワールドワイド・ウェブ 学生のインターネット・ビジネス
    サイバー・アクティビスト デジタル図書館
  四、草の根シリコンバレー
    プラグド・イン 放課後の健全なたまり場 大きな絵の中の一部
    市役所にインターネット公共端末 「賢い谷」のプロジェクト
    企業からの寄付 ボトム・アップの情報インフラ
 
第二章 情報化時代の市民運動
  一、首都ワシントンから —ネーダーグループの政策提言
    「情報ハイウェイ」をめぐる政治勢力 インターネット・ロビー活動
    ネーダーグループの登場 公開される政府データベース
    インターネットで実際にアクセス ユニバーサル・アクセス
    通信分野でオルタナティブ提案づくり ISDNを低料金に
    大統領は借家人
  二、カリフォルニアの山中から —カリフォルニア議会データベースの公開
    死に体だった法案 ネット・パワーが議員を操る データベース会社の反対
    個人が社会を動かす 情報は市民の真の力
  三、電力会社に省エネを実現させたコンピュータ・モデル
       —環境保護基金(EDF)のエルフィン
    環境団体のソフトが「業界標準」に コンピュータ出力とのたたかい
    「棒とニンジン」のDSM 中身の計算がクリアー DSMの勝利
    最高レベルの影響力をもつモデル
 
第三章 インターネットを市民の手に
  一、フリーネット
    温度のない地域で 大学のBBSに市民がアクセス 街全体をつくる
    サイバーキャスティング 中身で勝負 大学の地域貢献プロジェクト
    農村フリーネット
  二、NPOのインターネット・プロバイダー —SV—PAL
    年四〇ドルのインターネット 政府データベースで市民参加促進
    自立した運営 技術者のボアンティア
  三、インターネット時代の草の根BBS
    喫茶店のインターネット—SFネット カフェーに公共端末を
    多様な人が出会う場 全米七万のBBS
    コントロールされにくいBBSの世界 
    インターネット時代への対応 BBS独自の世界もなくならない
  四、ファイドネットからインターネットへ
     —トム・ジェニングスのプロバイダー事業 
    ファイドネットの創設者 「パンク」がビジネス常識をくずす
    電話線、つなぎっぱなしで専用線 草の根BBSをインターネットにのせる
    インターネットは小規模BBSを対等にする
 
第四章 コンピュータ市民戦略
  一、反農薬の世界ネット —農薬行動ネットワーク(PAN)
    電子のニュースレター 市民のデータベースをつくる
  二、グリーンピースのコンピュータ・ネット
    「多国籍企業」規模の市民運動 インターネットの波
  三、市民運動の中枢神経 —IGCネット
    エコネット 一二〇〇の電子会議 ネットワークのネットワーク
    インターネット接続のパイオニア NPO情報発信の進化
    ダイヤル・ローカリー・アクト・グローバリー
  四、NPOのコンピュータ技術支援 —コンピュメンター
    「ラボラトリー・モデル」 現場で援助 NPOを情報ハイウェイに乗せる
    情報をシェアする精神 NPOへのソフト配布
  五、パソコン・リサイクルで「非営利ビジネス」
    ウィン・ウィン状況 非営利のビジネス
    年間六〇〇〇台を寄付するデットワイラー財団
  六、インターネットで移民支援運動 一八七レジスト電子会議
    提案一八七に反対して 「レポート・イン」運動 ホントに運動に役立つの?
    一次資料の情報ベース アクセスの狭さを補完 拡大の中で問題を解決
    コーリションからコーディネーションへ
  七、ペンタゴン、ピースネット、ビジネス起業家 —マーク・グラハムさんに聞く
    ペンタゴンでコンピュータを学んだ ピースネットの誕生
    IGCとAPCの起源 ビジネスに「スピンオフ」 
    「より民主的」なビジネス 
    インターネットの可能性 軍事技術を使ってよいか
    あらゆるNPOがウェブ・ページをもつ
  八、社会変革インキュベーター —タイド財団
    すばらしいアイデアを生かす機構 流動的な市民活動を支える装置
    ネットワーク型の社会へ

第五章 インターネットに市が立つ
  一、ホーム・ビジネス
    山の中の翻訳会社 会ったことない人と仕事をする
    カウンターカルチャーと起業家経済
  二、自立ミュージシャンの世界市場 —IUMA
    学生の部活の乗り チャンネルが増えるだけではない 「世界をくれ」
  三、インターネットでワインを売る —バーチャル・ビンヤード
    電子空間の仮想ブドウ園 電子メールで送料を聞く
    小ビジネスを起こし易い環境
  四、インターネットは宣伝の概念を変える
    インターネットは小ビジネスを強くする
  五、電子市場のインフラ —コマースネット
    市場のセキュリティー確保 小店舗を有利にするセキュリティー技術
    企業間のビジネス連係
  六、インターネット電子新聞 —クラリネット
    世界最古の電子新聞 コミュニティとしてのインターネット
 
第六章 市場と市民社会からの革命
  一、企業と市場
    沈黙の交易 市場の起源 命令経済の島としての企業
    「市場」と「企業」の区別 市場外の従属労働 企業の発生と消滅
    情報化とサービス化における企業 小起業・個人ビジネスの台頭
    組織の時代
  二、企業社会の消滅
    憲章企業 「企業奴隷制」 奴隷、賃金奴隷、独立契約者
    企業の社会的責任
  三、市場から市民社会へ
    一つの工場のように 人間の本質への謙虚さ 市場と市民社会
    エコシステムから市場へ エネルギーと情報 市場の長期的調整
  四、非営利団体と市民運動
    企業・政府なしの未来を構想する もうひとつの公共
    ボイコットとセレクティブ・バイイング グリーン・ビジネス
    理念の正しさを市場で証明する
 
第七章 情報は自由を求めている
  一、コンピュータ文明
    パソコンは銃である 根源的メディア 電子界を暗闇から引き出す
    火の使用に次ぐ革命 対抗文化とハッカー
    社会運動としての「コンピュータ」 現代の青年ヘーゲル学派
    情報市民運動
  二、官僚制
    官僚制における「自由な討論」 「組織としての回答」
    官僚制からネットワークへ
  三、インターネット
    家をつなぐ公道 分権ネット 災害とネットワーク 核戦争を想定したネット
    マスメディアの終焉 日本の市民革命
 
第八章 電話への権利
  一、日米電話料金比較
    ファックス電話で印刷しよう 固定制料金の市内電話 ライフライン
  二、電話会社を規制する市民運動 —TURN
    コミュニケーションを弱者の手に 競争のない所で値上げする
    電話会社への罰金 情報化社会もみすえて
  三、電話消費者教育 —コンシューマー・アクション
    電話教育教材のライブラリー 「アメリカにようこそ」不正商法
    信頼に基づく「命の電話」 外国人労働者と公衆電話
  四、電話を無料に —グリーンライニング研究所
    加入料金と基本料金(市内電話料金)の無料化 電話会社と協調する
    ライフラインからマーケットラインへ インターネットからの競争
    街を歩くのに料金をとられる
 
第九章 図書館を市民のメディア基地に
  一、大学図書館の開放 —UCバークレー
    君の大学にスケートボード少年はいるか 自由に入れる大学図書館
    利用者の三分の一が学外者 学内データベースの開放 自宅からのアクセス
    強硬突破 市民セクターと在野の研究者
  二、図書館にインターネットが来た —ソノマ郡立図書館
    カリフォニア最初の図書館インターネット ネットワーク時代の図書館の役割
  三、サンフランシスコ市立図書館
    亡びない図書館 日々古くなるニュース バーチャル地域センター
  四、図書館の歴史
    貧しい人の大学 「情報を無料で」の思想 本の図書館も滅びない
 
第一〇章 ミニコミがインターネットの基礎
  一、巨大なミニコミ文化
    一〇〇万人が読むアトニ・リーダー 「巨大ミニコミ」誌
    五〇〇万部のミニコミ誌? オルタナティブ・ニューズウィークリー
    ジーン 電子ミニコミ サブカルチャーの集合体 問題を提起する役割
    マスコミからの競争 ミニコミ文化の基本
  二、市民運動の広告代理店 —公共メディア・センター
    理念と価値を売る 名差し批判を恐れない 運動の価値観を伝える手法
    連鎖反応を起こす
  三、郵便の市民団体割り引き制度
    日本の一〇分の一の料金で アメリカから出した方が安い
    第二区分郵便NPO割り引き 第三区分NPO割り引き
    郵政公社が独自に認可する NPO割り引きの財源
    NPO割り引き制度の歴史 社会的弱者の通信インフラ
  四、郵便が運動をつくる
    ポピュリスト運動 一九世紀のインターネット ネット内での市民の決済能力
 
第一一章 公共アクセス・ケーブルTV
  一、ニューメメディアを活用する労働運動
    サンフランシスコ「レイバー・ビデオ・プロジェクト」
    「コミュニティーアクセス」のテレビ局
  二、公共アクセス・チャンネル
    五〇チャンネルのケーブルTV シティービジョン局
    日本人もテレビ番組づくり 根掘り葉掘り 通信法で規定
    NPOによる運営に 
  三、情報ハイウェイへの公共アクセス
    一レーンだけでも公共アクセス まず既存のメディアから
 
終章 地球民衆の国連参加メディア

     —北京女性会議を支援したAPCネット
   北京女性会議の情報を世界に 満員の行列 ネット上で会議の準備
   国連会議のネットワーキング支援 国連へのNGO参加の強化
   国際的な情報戦の舞台 決定的な民衆のツール
 
 あとがき —スニーカーはいてシリコンバレーに行こう—


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