夜汽車の心地よい振動。ずっと一定したエンジンの響きが続いている。私の故郷に帰る人たち。座席にもたれてまどろみ、あるいは空いた席に横になって寝たり。近くに車内サービス嬢の控え室があって、忙しそうに出入りし、おしゃべりしている。いったいどの辺を進んでいるのだろう。外に見えるのは、暗闇と天空の星々ばかり。もうすぐ中継のハワイだ。(1977.12、アメリカ留学時代、3年ぶりに日本に帰った時の「帰省列車」で)