マニラ空港への市バス

マニラ空港バスの怪・その2

サンフランシスコ行きの経由地マニラで1日観光の時間ができた。昨夏のフィリピン旅行で、マニラ空港バスの調査が不十分な形で終わっていた(「マニラ空港バスの怪」)。そのやり残し課題を実行することにした。

前回の滞在で、マニラ空港を発つ直前、空港前に市バスが忽然と現れた。市バスがあるとはまったく予想していなかったので、びっくりしたが、詳しく調べる時間がなかった。後で、Wikivoyageのサイトで一応その詳細を知ることができた。それによると、空港に行く市バス路線には次のようなものがある。

〇ターミナル1、2に行く市バス路線(番号は表示の都合上つけたもので、路線番号というものはない)
1.Norzagaray–Sapang Palay–NAIA via Commonwealth, Fairview, EDSA
2.Grotto–NAIA via EDSA, Fairview
3.Grotto–NAIA via EDSA, Ayala, Buendia Extension
4.NAIA–SM Fairview
5.Malanday Terminal–NAIA via EDSA, Buendia, Ayala
6.Bagong Silang–NAIA via Maligaya Park, EDSA
7.NAIA–Malanday via EDSA
8.Lagro–NAIA via Fairview
9.NAIA–Novaliches via EDSA, Mindanao Avenue

〇ターミナル3に行く市バス路線
Citylink bus (Between Resorts World Manila near NAIA and Eastwood City in Quezon City)

ターミナル3には、「マニラ空港バスの怪」で示したように、都市鉄道EDSAタフト駅からの格安Airport Loopバスがあり特に市バスを使う必要はない。ターミナル1、2に行くバスに焦点を絞る。

ターミナル1、2行きのバスはすべてEDSA通りを通る。中心市街を半円形に包むように通るマニラの幹線道路だ。そのどこかで乗り降りすればいい。今回試乗したが、同上EDSAタフト駅付近から空港までの運賃は13ペソ(26円)だった。5キロメートルまでは13ペソで、以後、距離により運賃が上がる仕組みだった。EDSA通りのやや遠い所で20ペソだった。

マニラ空港はNAIA (Ninoy Aquino International Airport)、またはその旧称MIA (Manila International Airport)と呼ばれている。空港に通じる通りもNAIA Road、またはMIA Roadとなっている。空港行きバスに乗るには、行先としてそれらの文字を目当てにすればいい。(上記Wikivoyageのサイトには「MIA/Tambo/6-11」と表示のあるバスに乗れ、とあるが、確認できなかった。)

空港での市バス乗り場

まずターミナル1の場合。JAL、ANAを含めて国外航空会社路線の多くが発着するターミナルだ。ターミナルの右手端を出てすぐの道路付近に市バスの停留所がある(下記写真参照)。

フィリピン航空専用のターミナル2の場合は、出て左にやや歩き、ターミナルのはずれ付近をかすめている道路の向こう側に停留所がある。

これらの場所さえわかれば確実に市バスに乗れるだろう。どれに乗ってもEDSA通りには確実に行け、さらにその先どこに行くかを表示で確かめればいい。これらの市バスはすべて空港が起点または折り返し点になっている。ターミナル付近は一方通行で、必ず第2、第1ターミナルの順に回っていく。

第1ターミナル付近の市バス停留所。
第2ターミナルの市バス停留所はターミナルの左にやや歩いた先、2段になっている空港アクセス路部分の外側にある。
道路向こう側の停留所に市バスが停まっている。一方通行なので必ず向こう側。

カラフルな市バス

マニラの市バスはぜんぜん市バスらしくない。普通市バスといえば地味な色で、みんな同じデザインだ。しかし、フィリピンではジプニーと同じで、かざりたくって派手だ。しかも、民間のいろんな会社が運営ぃているらしく、てんでんばらばらなデザイン。実際は民営バスだろう。しかし、みんなcity busと呼んでいる。ジプニーじゃないのは市バスだという位置づけか。

最初市バスはないと早とちりしていたのはこのためだった。走っている市バスを観光バスか、どっかのチャーターバスかとばかり思ってた。こういうものだとわかれば、なるほどマニラの市バスは、至るところを走っている。

意外と冷房も効き、クッションもよく、快適。料金も13ペソ(26円)からと安い。安くて快適なのだから、ジプニーに対して充分競争力があるだろう。先進諸国同様、将来は「市バス」がジプニーに取って代わっていく趨勢かもしれない。

市バスはカラフルでいろんなデザインのものが走っている。
市バスの中。エアコンが効き、座席もクッションがついている。テレビがついているバスも。

マランダイ行き市バスに試乗

たまたま来たバスのひとつに飛び乗って終点まで行ってみた。上記7のマランダイ行きだった。3時間かかってEDSA通りを通り北部地区のマランダイまで行って80ペソ。半円環状道路EDSA通りは常時渋滞で時間がかかる。

マランダイと空港を結ぶ「市バス」。
終点まで80ペソ。20ペソ分の乗車票を4枚くれた。
空港からの市バスはマニラの幹線道路EDSA通りを通る。常に渋滞だ(マカティ付近)。
マランダイの終点付近。やや郊外に来た感じ。