バスケ練習場所 名古屋市東部近辺

アメリカなら(特にニューヨークなら)、近くの公園に行けば、たいていバスケコートが数面あり、自由に玉入れができる。雪や雨でも降ってない限り、いつも大勢の老若男女が遊んでいる。しかし、日本では公園に行ってもバスケコートがほとんどない。あっても、土の面にリングが1本立っているだけだ。ほとんど使われない鉄棒やジャングルジムなどの代わりに、いやそれを残してもいいが、半面バスケコートをつくったら青少年も喜ぶだろう。野球、ゴルフはもちろん、サッカーに比べても危険性は少なく、場所も取らない。ネットの保守が面倒であればリングだけでもいい。

現状の中で、どうバスケの練習をするか、バスケファンのため、私の地元を中心に紹介する。いちいち断らないが、すべて無料で使える施設のみ。

1、近所の中学体育館開放を利用する

名古屋市では中学校の体育館の一般無料開放を行っている。バスケだけでなくいろんなスポーツがスケジュールに従ってできる。そのスケジュール表は市立図書館、生涯学習センターその他公共施設においてある。ウェブ上では次の通り。

https://webc.sjc.ne.jp/nagoyasj/activity_4

http://www.city.nagoya.jp/sportsshimin/page/0000093721.html

http://www.city.nagoya.jp/sportsshimin/cmsfiles/contents/0000093/93721/riyouannai.pdf

グループで予約を取って使う日と、個人でブラッと行って自由に使える日がある。個人で使えるのは、主に火金土曜。時間は午後6時~9時。最初に身分証明書見せてカードをつくってもらえば市内どこの中学校体育館でも使えるようになる。

その体育館によって、いろんな使われ方があり、勝手にバスケ練習する自主トレ型もあれば、どこか特定のグループが来て、実質的に自分らの定期練習のように使っているところもある。中学校の生徒が大勢来ているところもあれば、学生・社会人中心のところもある。特定チームが試合形式練習をしている所でもあくまで「一般開放」の場なので、傍らでシュート練習していていいし、「いっしょにやりませんか」と誘われて、あるいは「俺も入れろ」と強要してグループ練習に入ることもできる。

まず、自分の家の近くの中学校体育館に行き、そこの特色や雰囲気をつかんで、適応するのがいいだろう。若者といっしょにやるのはきつい。しかし、学生グループでも本格的な部活ではなく、サークル的なものなので、鍛えていれば高齢者でも何とかついて行けるだろう。

逆に言うと、学生たちとやれる絶好の機会だ。普段、学生チームとバスケをすることなどないが、ここなら大手を振って参加できる。何しろ「一般開放」の場。特定グループが独り占めすることはできない。参加の障害になるのはむしろ、若いもんの中でやる照れや、かつてエリート選手だった人の場合は「こんなやつらに負けるのか」という屈辱感などだろう。私の場合は50代で始めた口で、もともとへぼと分かっているので、この種の障害はまったくない。

2、バスケ・リングのある公園(ハード・コート)

公園などにバスケ・リングがあり、そこで自主練習ができる。ただ、土のコートが多く、本格的にバスケをするには不向きだ。その中で、下記はコンクリートなどのハード・コートで、貴重なバスケ練習場といえる。私の家から自転車で何とか行ける距離にあるものだけをあげる。

・道徳公園のコート(南区)

私が見た限り、名古屋市内で最も立派な一般向け屋外コート。南区道徳新町にある公園の中、池と野球場の間に2面の本格的なコートがある。

「道徳」とはかなり面白い地名だが、江戸時代に尾張藩がこの辺の農地を「道徳新田」と改称したのが起源らしい。

標識などを見るに、スポーツ用具企業モルテンが協力しているようだ。本格的なコートで、簡単な試合などにも利用されているようだ。アメリカの公園にあるバスケコートと雰囲気が似ており、近くの青少年・実年が気楽に来て自主トレ、あるいはチーム練習をしている。外国人も多く、注意書きなどは日英両語になっている。夜10時まで使えるのがありがたい。   

参照:https://www.facebook.com/moltenbaspa/

・若宮大通り公園(中区)

名古屋市の中心・栄の近く、高速道路の下に、フットサル、スケートボードなど様々なスポーツ施設がある。その一角にあるアスファルト半面コート。来やすいので多くの若者に知られ、にぎわっている。ぶらっと行って勝手に使える。在日中国人たちのグループが使っているのをよく見る。夜9時まで。それ以降は出入り口が施錠される。

・東スポーツセンターの「スポーツ広場」

https://www.jpn-sports.com/higashi/

ナゴヤドーム近くの市営スポーツセンターにあるアスファルトの半面バスケコート。無料だが予約が必要。金網に囲まれている。カギをもらって入り、独占的に使用できる。午前9時~午後7時30分(第1・3・5日曜日及び祝休日は午後4時30分まで)、月曜休館。

電話予約はできず、スポーツセンターに直接行き、その日の適当な1時間半の時間帯を予約して使う形だ。土日だと、朝10時に行って午後の時間帯をかろうじて予約、という感じ。その間、隣接するイオンモール、東図書館、カラオケなどで時間をつぶすことになる。よくシダックス名古屋茶屋のカラオケで時間をつぶしていたが、このほど行ったらつぶれていた。地下鉄大曾根駅周辺にジャンカラやバンバンがある。

最近何度か週日昼の時間帯に行ったが、どの時間帯もほぼがら空きですぐ使えた。こんな恵まれたバスケコートが遊休になるのはもったいない。ネットや電話での予約ができないことが理由と思われる。それを受け付けると予約しても来ない人がいるなどの問題もあろうが、何か工夫できるのではないか。

だれでもいつでも自由に使用できるようにしてしまうのも一案だし、そこに、予約して独占的に利用できる選択肢を加えるのもいい。予約時間10分経ってもこなかったら自由使用にしてしまう、などの対応も考えられる(運用管理の手間が出てくる)。事故の際の責任問題などもあろうが、上記若宮大通り公園コートは開放勝手利用方式でそれなりにまわっている。コートの取り合いでケンカになることもなく、アスリートらしく紳士的に譲り合って使っている。

3、公園の地面のバスケコート

バスケリングのある公園を下記に紹介する。すべて地面コートで、ドリブルを伴うような本格的なバスケはやりにくい。シュートの練習が中心になるだろう。

名古屋市内の野外バスケ・リングのある場所のリストはウェブ上にいろいろある。例えば次。http://www.rokyu.net/goal_search22.html

昭和区・天白区近辺については詳しくないようなので、その他の公園も含め私の知っているものを下記に。

・川名公園(昭和区、地下鉄川名駅近く)
駅を出てすぐの広場。広い公園なので、夜でも平気でシュート練習やれるところがいい。(児童公園のようなところは近所から苦情が来るようで、夜はなかなかやれない。)

・天白公園(天白区)
公園内の生涯学習センターの隣の恐竜公園の隣のトイレのそばのコート。子ども用と思われるちょっと低めのリングがある。

・島田黒石第2公園(天白区)
住宅街の中にあるのでわかりにくいが、相生山緑地の北東端、双子池の近くにある。

・山根公園(天白区)
同じく相生緑地の北東端、山根小のはす向かい。上記に近い。

・一つ山第2公園(天白区)
上記の近く、やや大きい通りに面している。つまり、この辺に3つのバスケ・リング付き公園があるということ。

・中砂公園(天白区)
島田橋の大通り交差点近く、天白川沿いの小公園。新日本印刷という会社の横。変則的な簡易ゴールが2つある。

・植園公園(名東区)
西山小学校近く、アーバンラフレ虹ヶ丘南という団地に面している公園内のコート。

・平和公園(千種区)
広い公園の中に隠れるように半面バスケコートがある。池の近く、メタセコイヤ広場の林付近(写真右奥)。夜は真っ暗になるので、敢えて使うなら懐中電灯で照らす必要がある。

・千種公園(千種区)
公園の一角に、土のコートながら、2つのゴールを持つ全面コートがあった。1の東スポーツセンターに比較的近く、その「スポーツ広場」がふさがっているときの代替練習場として重宝していた。ところが、今回行ったら下記のような無残な姿に。

・鶴里公園(南区)
野並に行く天白川の橋のたもと(南西側)にある公園。ここも、今回行ったら見事ににバスケ・リングが撤去されていた。周囲が宅地の小公園なので、付近から苦情が出たか。近所の若者とよく1対1でたたかっていた場所だ。一時代が終わった、という感慨がわいた。

・新海池公園(緑区)
上記鶴里公園のバスケ・リングが撤去された今としては、そこから比較的近いのはこの公園のバスケ・リング。離れた場所に2つある。照明付きの野球場、サッカーやテニスをぶつける壁などもあり運動施設が充実している。大きな池もあってまわりをジョッギングで半周できる。バスケ・リング下の土が若干やわらかいのが難。名古屋きっての安売りスーパー「ウオダイ・プラス」に近いので、買い出しのついでに便利。

*以上からわかるように、若者がスポーツであばれられるような場所は、徐々に縮小しているようだ。日本の狭小な都市空間という条件の下では止むを得ない面もあるが、高齢化社会で、静穏を求める我々高齢者の意見だけが強くなっていくのはどうか。おりしも、閉塞感が漂い、若者(や中年)の引きこもり現象が増えている時代。人々が自由にあばれまわれる空間を確保するのは社会政策としても有効だろう。