日本で安い電話を検討 ー 固定、携帯、IP電話、Google Voice

ついに携帯に入った

周囲からのプレッシャーで、ついに日本の携帯に入った。以前は日本の携帯料金がバカ高く、とても入る気がしなかった。アメリカでと同様、Wifiのある所だけでアプリ電話を使う方式で十分だった。(ご存じと思うが、スマホは携帯通信に加入してなくても使える。SimカードがなくてもWifiのあるところ、自宅や職場や駅や街角その他多くの場所で、ネットにつなげる。LINEなどネット上アプリで電話もかけられる。)

しかし、ここ1~2年で日本の携帯通信も急速に安くなった。入れ入れという家族からのプレッシャーをかわす理屈がなくなってしまった。加えてアプリのインストールその他で何かとSMS本人確認が必要な場面が多い。安いなら損にはなるまい、と格安携帯のMineo(マイネオ)に入った。月999円で電話30秒22円(Mineoでんわアプリを使えば30秒10円)、おまけに24時間最大1.5Mbpsのデータ通信使い放題(12-13時だけは32kbps以下)が付いてくる、というかそれがメインの優れもの。(以下、「Aプラン、デュアルタイプ・スタンダード、マイそく」を前提にしたお話。)

これまでアジア諸国では安い携帯に入っていた。アメリカのニューヨークやカリフォルニアに居たときもWifi利用を中心に無料に近い携帯利用をした(ニューヨーク:「私の携帯代は月400円」、カリフォルニア:「こうして私の「携帯電話」は無料になった」)。現在の日本で通信関係をどうするか。いろいろ検討して結論的には、まあ適当にやっておけばいい、ということになった。安そうな格安携帯に入り、家では普通に「固定電話」を使って問題ない、と。携帯電話料金はいろいろ複雑でよくわらん。詳しく調べれば少しでも安いのはあるが、基本的にはあまり変わらん。年金暮らし老人がそんなに出先で電話を使うこともない。細かく調べる労力を考えると、まあ適当に安そうなものを使っておけばいい。家族になど長時間かつ頻繁にかける場合には、ラインやスカイプ、ズームなどの無料通信でいいし・・・ということになった。

ひかり電話

昔からの「固定電話」も今はずいぶん安くなった。いや、普通に前と同じ古き良き(アナログ式の)「固定電話」と思っているが、実は今ではNTTのIP電話「ひかり電話」になっている。今どき、かなりの家庭が光回線に入り家で安くネットを使っているだろう。光回線に入れば月550円で「ひかり電話」にも入れるし、普通入っている。国内どこにかけても距離に関係なく3分8.8円(相手が携帯の場合1分17.6円)、国際電話も例えばアメリカにかけるのに1分9円などとなる。これまで使っていた固定電話機をそのまま使えるし、音質もよいし、料金総額は(光回線料金、例えばフレッツ光ネクストで3200円など、を含めても)昔より安いくらいなので、昔と同じ固定電話を使っていると思っているが、実はIP電話だ。「電話料金」の主体はネット接続で、それに付随して「固定電話」もついている。

東西NTTによると、2019年6月段階ですでにひかり電話の普及率がアナログ式固定電話を上回ったという。2024年にはアナログ式は廃止され、すべてがIP網に移るとのこと。

私も貧乏しているが、国内3分10円以下、米国まで1分10円以下の料金が払えないほど貧乏してはいない。家に居るときは、あれこれ考えず、まあこれを使っていればいい、となる。

実際、表1の通り他と比べてもひかり電話は安い。例えば格安携帯電話Mineoの1分44円と比べてかなり安いし、そのIP電話である「Mineoでんわ」1分20円より安い。月110円で入るその系列IP電話LaLa Callと同一料金だ。Skypeから一般電話に電話できるSkypeOut、LINEから一般電話に電話できるLINE Outとほぼ同レベルか少し安い。

アメリカへの国際電話だって、ひかり電話の場合1分9円で、携帯電話からの1分40円などよりかなり安いし、他のIP電話(1分6円など)とあまり変わらない。難しいことを考えず、国内へも海外へも(私の場合だいたい米国向け)、家の電話からかけていればまあ間違いない、ということなのだ。

ただし、これだけ携帯通信が安くなってくると、それとは別に家でNTTの光回線やひかり電話に入る必要はあるか、という問題も出てくる。一人住まいの若者などは家に固定電話を入れる必要はないだろう。家で携帯のネット・電話を使い、外に出るときはそれを持ち出していくだけ。しかし、家族で暮らしている人は、家に昔なつかしい(が実際はデジタル化されている)固定電話を使い続けていてもいいのではないか。私が携帯を外に持ち出しても、家にいる家族が電話やネットを使う必要がある。それに、留守電付き電話機とか、Wifiルーターとか、家内に張り巡らせた電話配線とか、ファックス(!)とか、かつてのインフラも有効活用できる。(しかし、じいちゃん、ばあちゃん、子どもも含めて家族全員が安くて優秀な携帯通信に入るような事態になったら、考え直さなければならならない。)

やはり携帯通信は便利だ

家に居るときはそれでいいが、では外に出たら? ひかり電話は使えない。やはり携帯電話に入っていた方がよい。何よりも、どこでもネットにつながるというのがいい。いちいち駅や商店街、デパートなど無料Wifiを探して走り回らなくていい。私は青春18切符の鈍行で旅することが多いのだが、列車内でいつでもテザリング利用のノートパソコンでネットにつなげる便利さはたまらない。一旦これに慣れると無料Wifiを探すため走り回るなどできなくなる。高画質動画を見るのではなければ、料金も無料(月1000円程度の基本料金に込み)だ。

携帯で電話を使うなら、それを直接使うより、無料のIP電話(Mineoの場合、「Minioでんわ」)アプリを使えば、1分20円と安くなる。さらに上記月110円で入る系列IP電話「LaLa Call」なら1分8.8円まで下がる(表1参照)。LaLa Callの場合は、Google Voiceと同じように、個別の電話番号が別途もらえる。080などから始まる携帯電話番号とはまた別の050で始まる番号だ。電話番号を二つ持てると何かと便利だ。

また携帯ならSMSを使えるメリットもある。こんなの実際のコミュニケーションではまず使わない人でも、いろいろ本人確認の手続きでSMSでのパスワード受信が必要になる。このためだけでも携帯に入っておいて悪くはない。ネット接続を含めこれらが月1000円程度というのでは、私も貧乏しているが…のつぶやきが出てくる。

表1 日本の国内通話 料金比較 (円)

月額基本料金 通話料金 SMS 留守電料金
1分 3分 70字以下 月額 確認通信費
 サービス名 固定 携帯 固定 携帯
ひかり電話(NTT) 550 8.8 17.6 8.8 52.8   X  X   X
携帯電話(Mineo) *1 990 44.0 132.0 3.3 330 22.0
Mineoでんわ 0 20.0 60.0   X  X   X
LaLa Call 110 8.8 17.6 8.8 52.8   X 0 0.0
米Google Voice 0 2.6 5.2 7.8 15.6   X 0 0.0
SkypeOut 0 7.6 21.1 12.5 44.5 8.6  X   X
LINE Out  *3 0 3.0 14.0 9.0 42.0    X  X   X

*1  月550円で国内電話10分までかけ放題などのサービスもあり
*2  動画広告を見れば1日に3分(対携帯は2分)以内の電話を5回まで無料になるLINE Out Freeもある

Google Voiceを使う裏技(帰国者向け)

ここにアメリカで使っていたGoogle Voiceを加えると最強になる。ただし、これは日本在住者は普通使えない。米国からの旅行者、帰国者が使える技だ。

これを使うとどうなるかというと、まず、日本に居ても、アメリカ・カナダへの通話・SMSが完全に無料になる。スカイプ、LINE、ズームなど同じアプリ同士なら日米間であろうとどことであろうと無料通信ができる。しかし、Google Voiceの場合は米加内一般電話や携帯電話向けの通話・SMSもすべて無料になるのだ(表2参照)。ネット上には米国から海外旅行する際、Google Voiceがどう使えるか指南がたくさん出ている。”Google Voice” “International Travel”で検索すればいろいろ出てくる。例えばDave Deanさんのブログ記事などは、質問への答も丁寧になされて行き届いている。

日本からの国際電話もかなり安くなった。しかし、ただというのはないだろう。SMSでも、米加向けがただになるというのは大きい。国をまたぐSMSは意外に高く、例えばMineoの場合、日本からアメリカまで最低(全角70文字以内)でも1通100円かかる。これが無料になるのはありがたい。

ただし、Google VoiceのSMSの場合、米国内でも、銀行の本人確認用などで一部使えない場合がある。銀行によって違うが、例えばCiti Bankは、Google Voice番号をIP電話と判断するためか、電話、SMSが受信できなかった(代わりに手紙での本人確認を行なった)。逆に、日本の各種サービスでも本人確認でGoogle Voice番号(米国番号)へのSMSが使える場合もあった。

表2 日本から米国への電話料金 (円)

月額 通話料金 SMS
1分 3分
ひかり電話(NTT) 550 9.0 27.0   X
携帯電話(Mineo) 990 40.0 120.0 100.0
Mineoでんわ 0 6.0 18.0   X
Lala Call 110 6.0 18.0   X
米Google Voice 0 0.0 0.0 0.0
SkypeOut *3 0 7.6 10.1 12.8
LINE Out *4 0 1.0 3.0   X

*3  月350円でかけ放題になる国別プランもある
*4  動画広告を見れば1日に5分以内の電話を5回まで無料になるLINE Out Freeもある。

日本では新規にGoogle Voiceには入れない

Google Voiceアプリは日本でもインストールできるが、最初に米国内携帯電話番号と紐付けなければならないので、日本の携帯番号を入力しても「米国内でのみご利用になれます」と出て使用開始できない。米国内で携帯に入っている人しか使えないのだ。しかし一旦米国内携帯番号で登録してしまえば、その携帯サービスは解約してもGoogle Voice番号だけ使い続けられる。米国内でも米国外でも同じだ。

正確なところは極めてないが、私の狭い経験では、米国内で使っていたスマホ上のGoogle Voiceアプリは日本でも使えるが、日本で新しく購入したスマホ上にインストールしたGoogle Voiceアプリは使えない。PCでは、ウェブ上のGoogle Voiceサイトへ行けば、どのPC上でも米国で使っていたGoogle Voice番号で使える。米国で使っていたスマホ上のGoogle Voiceアプリも日本で使えなくなった時があった(一応呼び出しをしたようでも”Your call can’t connect”となった)。スマホ上ではだめなのかと思っていたが、RobotPoweredHomeというサイトのGoogle Voice Service Connection Error: How To Fixという記事を見て、トラブルシュートしたところ、Clear the Cacheをすることで使えるようになった。

Google Voiceには正式なサポートがないので、トラブったとき困る(無料なので贅沢は言えない)。Google Voiceはあくまでグーグルが一般消費者向けに無料で提供しているサービスで、ビジネスに使える信頼性の高いサービスとしては有料のGoogle Fiなどを開発しているようだ。サポートは、ボランティア第三者のアドバイス(Google Voice Help Community)が基本になっている。その中に例えば次のような助言もあった。「グーグルはGoogle Voiceのビジネス利用は勧めていない。一般消費者を対象とした提供であり、個人、非ビジネスの利用としては素晴らしいものだ。直接的なテクニカル・サポートは行っておらず、時に停止するときもあり、解明が難しいバグもある。…小ビジネス用の電話システムとしては他の安価な選択肢がいくらでもある…

日本国内向けもGoogle Voiceが一番安い

アメリカのGoogle Voiceで(日本からでも)アメリカ向け電話・SMSがただになるのはまあ当たり前だ。しかし、これで、日本国内から日本向けの電話も相当安くなってしまう。これはGoogle Voiceとしては米国から日本向けの国際電話の扱いになる。何と日本中どこでも1分2.6円(対携帯の場合1分5.2円)だ。この料金で米国から日本にかけられるし、日本から日本国内にもかけられるということだ。ひかり電話、Mineoでんわ、SkypeOut、LINE Outのいずれよりも安い(表1参照)。PCでもスマホでも、家でも外でも米国Google Voiceを通じて安く日本国内通話ができてしまう。

したがって、私にとっては、米国内電話も日本国内電話もすべてGoogle Voiceでやれば最安になる。だからそうしたい。しかし、この米国内電話番号を皆に教えて電話をかけさせるわけにはいかないだろう。米国向け国際電話になってしまう。私からかける場合にはいいが、日本の方々にとっては高くなる。私がかけるときだけ使っても、それに単純返信したりするとやはり国際電話になるなる可能性がある。

携帯電話には普通、別の電話番号に自動転送してくれる機能がついている。私の入ったMineo携帯でも無料で国内・国外の別の番号に転送してくれる。だから、来た電話をすべて米国内Google Voice番号に自動転送してもらう方法もありえる。相手は国内電話をし、自動転送される際、私の国際電話料金として課金される。しかし、表1と表2からわかる通り、Mineo携帯は国内宛てより米国宛ての電話の方が安い。自動転送するならむしろ米国内電話に転送した方がよい。

それでちょっと色めき立ったのだが、残念ながら、Mineoの国外転送では、転送ができない番号もあるとのことで、まさにこのGoogle Voice番号は転送できない番号だった。また、LaLa Call番号に転送してさらに米国Google Voice番号に転送する方法も試したが、LaLa Callでは転送欄に米国番号が入力できずだめだった。

安く留守番電話機能を付ける方法

私はだいたい携帯電話は留守番電話にしている。メールでのやり取りに慣れ、直に話すのでなく電話もボイスメールとして受け取りたいと思うようになった。出先で連絡を取り合って行動するようなときだけ、直の電話にする。

そこで、携帯の留守番電話機能は必需になるのだが、どうするのが一番安いか。これも、けち臭くいろいろ考えず、携帯電話の有料の留守番サービスを使うのが簡単ではある。Mineoの場合月330円でこれが使える。留守電チェックをするとき通信料22円がかかる。そんなに留守電が入るとも思えない。ならば、私も貧乏しているが…方式でこれにするのがいいだろう。

しかしやはりさらに安い方法を考えてしまう私の貧乏性。月110円で上記Mineo系IP電話のLaLa Callに入れば留守番電話サービスが無料で付いてくる。留守電チェックも無料だ(Mineoの留守電チェックは30秒22円の通信料がかかるがLaLa Callはかからない)。また、こちからチェックに行かなくても、メールで伝言を音声ファイルで送付してくれるサービスもある。対外的にこのLaLa Call番号を教え、ここに電話してもらうようにすればいいだろう。

だが、それよりもさらに安い方法がある。アメリカの上記Google Voiceを使うのだ。留守電サービスが無料で付いている。そもそもの基本が無料だから何もかからない。留守電チェックするのもネット上でGoogle Voiceにつなぐだけだから無料。完全に無料で、ただより安いものはない。

問題はここでも、私にかけてくる日本の方々だ。上記の通り、米国への国際電話になってしまう。「そういうもんですかね」とシラッとするか。あるいは私は依然としてアメリカに居るということにしておくか。そうすれば国際電話するのが当然と思って頂けるかも。いやいや、最近は日本でもIP電話が普及し、米国向け国際電話も1分10円以下でかけられることが多くなった。留守電に伝言を残すだけなら1分以内で済む。別に残酷というほどでもないだろう。

しかしまあ、それは私の良識からして…ということであれば、LaLa Callあたり(日本の電話番号)に収めるのが穏当なところだ。月110円のみならば、いくら私が貧乏しているといっても…。

ということで、結局私の携帯電話はLaLa Callの番号をメインにし、対外的に伝えている。Mineoの080で始まる携帯番号は特に知らせず、万一そこに来た電話もLaLa Callの番号の方に転送される。そしてその留守電につながる。私が携帯から電話をかける場合も、LaLa Call番号から皆さんにかける。Google Voiceはあくまで米国内の連絡用とする。

いろいろ検討して以上のようしましたのでよろしく。