ヨーロッパ旅行はBooking.com

リーガでも旧市街に近い便利な所に3000円の個室宿が取れた。シーズンオフだから、がらがらだ。共同トイレ・シャワー・キッチンもほぼ専用で使える。バルト諸国の宿は安い、ということなのだが、Booking.comのおかげもある。個室に絞った検索ができ、そこでの最安を簡単に調べられる。

これまではずっとAgodaを使ってきたが、これはヨーロッパ旅行には少し不便だ。ヨーロッパは物価が高いので若者用にドーミトリー方式のホステルが広く普及している。安宿はこれにする他ない場合が多いが、個室で安いのがあるならそれにしたい。そういう時にAgodaは個室に絞った検索ができない。ドーミトリーと個室がごちゃまぜに出てきて、いちいち確認しないと一人部屋かどうかわからない。ヨーロッパ旅行の安宿探しで最大の分岐点は相部屋か一人部屋か、ではなかろうか。これの区別ができないのは困る。アパートメントかゲストハウスかホステルか、などの区別は大きな意味を持たない。例えばホステルでもシングル、ダブルなどの部屋を持っていることがある。

アジア、南米の旅行では、あまり不便は感じなかった。ホステルという形態が少ないし、もともと宿代が安いから、通常のホテル検索で充分だったのだろう。シンガポールに本社のあるAgodaは、ヨーロッパ方面にはあまり力を入れていないということもあるのだろうか。

ヨーロッパでの安宿探しに疲れてきた時、Booking.comを使って生き返った。これはドーミトリーか個室かを区別して検索できるのだ。具体的には「ベッドタイプ」でツイン(twin beds)とダブル(double bed)にチェックを入れて検索する。すると、ドーミトリーを除いた安宿が表示される。時たま、間違ってドーミトリー部屋が混入してしまうことがあるが、そういう時でも「この検索結果にはドーミトリールームなどの相部屋も含まれています」と出て、 改めて個室のみを表示するようにできる。これで確実に個室の最安を発見できるようになった。

(「シングルベッド」と指定してさらに安い料金が提示されればいいのだが、そういう選択肢はない。欧米のホテルは基本的にダブルルーム(ダブルベッド)になっていて、シングルでもダブルベッドに一人で泊まる、という形だ。)

これでヨーロッパの旅が非常に楽になった。個室の最安が高ければ早々と見切りをつけドーミトリーにする。ある程度安ければ、場所などの条件も考慮しながら、取るかどうか慎重に検討する。これまで高くてホステルしかないだろう、と思っていた街に、安い個室が見つかり喜ぶことが多くなった。

「プラットフォーム経済」の時代だ。使いやすく、ネットユーザーの求めるものを正確に探し出してくれるプラットフォームをつくったところが勝ち残る。Agodaさんも参考にしてくれれば幸いだ。もっとも、AgodaはBooking.comの傘下企業だ。別に競争する必要はないのかも知れない。だから私も、両者比較を気兼ねなく書けるわけだが。

他にも宿の予約サイトはたくさんある。それを全部比較検討して結果を書いたわけではないことはお断りしておく。あくまでもこの2サイトだけの比較で私の独断を書いた。ただ、日本の予約検索サイトはあまり海外に強くないし、Booking.comやAgodaなど海外サイトと提携してやっているところも多いから、この辺の比較だけでポイントは押さえられていると思う。

また、Booking.comもAgodaも、ホステル予約サイトや民泊予約サイトとの競争上、ホステルや民泊アパートなどもかなり含めている。これは素晴らしいことだ。ホテルなどに限っているサイトより、安宿を探せる確率が高くなる。Airbnbなど意外と高いところが多かったりするので、こうした「元」ホテル専用予約サイトの奮闘で、バックパッカーも大いに助けられる。