7月に来てから初めての雨

今、コンコードに雨が降り出した(11月26日午後2時)。さわさわと、乾いた地面に水滴が吸い取られていく。私が7月にカリフォルニアに来てから初めて見る雨だ。その間、4カ月、一滴も雨が降らなかった。毎日乾いた大地の上に雲一つない空。同じように乾いた太陽が天中に輝き続けた。雲が出た日も少ない。

雨が降ってくるとは信じがたい。昨日までは快晴だった。しかし、こちらの天気予報は意外と当たる。新聞は、188日ぶりの本格的な雨だ、と騒いでいる。カリフォルニアは地中海性の気候。夏、乾燥して暑く、冬に雨が降る。野山は夏の間枯れ、冬になると緑になる。

雲が厚く垂れこめ、寂しい景色になった。風も出てきた。昔、先住民の人たちがこの地に住んでいた頃なら、この最初の恵みの雨の中、歓喜の舞踏が始まっただろう。だが、もちろん今、だれも踊らない。夏の乾燥時も水は供給され、街は緑に包まれていた。農作物も食料も何の問題もなく巨大スーパーから供給され、通常の現代生活が続いていた。

近くのディアブロ山には雪が降るらしい。台風並みの980ミリバールの低気圧が、北太平洋沖から近づいている。24時間以内に気圧が24ミリバール下がる「爆弾サイクロン」だという。久しぶりの雨でいきなりこれか。(フィート、ポンド、華氏、「レターサイズ」コピー紙と、グローバルスタンダードを拒絶する米国は今でもヘクトパスカルでなく、「ミリバール」を使っているようだ。)

きょうはサンフランシスコに自転車で行こうとしていたが、中止だ。BARTにする。これから雨の多い季節になる。交通を自転車に頼るライフスタイルとしては今後どうするが、課題がまた一つ増えた。

(翌日追補)

雨の季節が来て大きく変わったのは近郊鉄道BARTの窓が透明になったこと。沿線の味わい深い風景をじっくり堪能することができた。雨で窓の汚れが流し落とされたらしい。窓そうじにはコストがかかる。雨の季節を待てば、費用がかからずきれいにできるわけだ。

雨は連続して降るわけではない。ネットで気象衛星やレーダー画像で雲の動きを追い、「今だ」という時に外に出れば降られないで済む。昨日、サンフランシスコ日本町でのコーラス練習にはBARTとバスで行ったが、コンコードの駅までは自転車で行った。BARTは真夜中まであるが、終バスは10時ぐらい。駅に自転車で乗り付けておく必要がある。その20分間程度の自転車走行なら、小雨になった時を見計らって行ける。

濡れた上着などはBART車内である程度乾かせる。日本やニューヨークの満員電車で難しいが、BARTなら席がゆったりし、前の座席の手すり、自席のひじ掛けなどに上着をかけておくと、目的地に着くまでにある程度乾く。

昨日の大雨は、街路や高速道路の洪水、空港の停電などをもたらしたが、幸い人的被害を出すほどではなかった。しかし、この週末にはさらに強力な暴風雨が襲ってくるという。