「君は辞職（resign）するよね」
とトランプが言った。
私はとっさに「I do!」と言った。
彼は意外に丁寧な言葉で言ったように思う。「Would you like to resign?」と言ったように思う（だったらI would.と答えるのが正しいらしいが）。resignという言葉がはっきり耳？に残っている。
私は英語で夢を見たのか。重苦しい気持ちで目が覚めた。まだ5時前で暗いが、早起きにはいいだろう。
私は、会議の中で、朝鮮半島での自分の行動を弁明していた。彼らには、もし守らなかったら徹底した報復を行う、と厳重に言ってきたんです、などと言った。これも英語で言ったのか。どんな言葉使いをしたのかわからない。やはり英語ではなく、「概念」としてそんなことを言ったという認識だったのかも知れない。夢なのだから。
トランプは、その弁解を薄笑いを浮かべながら聞き、すぐに言ったのだ。
「君は辞職するよね。」
丁寧な言葉使いだったが、それは有無を言わさぬ命令だということがすぐわかった。だから私はすぐI do.ときっぱり言ったのだ。これで私は自由になれる。そう解放感も感じた。しかし、同時に重苦しい気分にも襲われた。
目覚めてからやはり重苦しい気分が支配的で、何でこんな夢を見たのかもよくわかった。
広大な郊外都市で、自転車1台で戦い続けることの困難、そして最近の私のいろんな失敗。自転車のチェーン鍵をフレームに絡ませずに盗難にあったこともその一つだが、家のカギを中に入れたまま外出、カギを外に付けたまま放置、水道の水を完全に止めないで漏らしたまま、木曜日のゴミ出し忘れ。ぼけのはじまりか。帽子はすぐ失くすし、地図も失くす。部屋の中でやたらと探し物をすることも多い。さらに最近、原稿締め切りにも遅れてしまった。これは非常にまずい。そして、私の2008年製ノート・パソコンが崩れた。冷却ファンからギーコギーコ大きな音がして、段ボールをかぶせて音が漏れないように使っていたが、ついにホイールパッドもいかれて動作不良。予備に持ってきたジャンク・パソコンにデータを移行させた。が、このジャンクには通信機能（内蔵無線アダプター）とバッテリーが付いてない。その上、発表会を控えた男声合唱に付いていくのが大変で、テニスもなかなかうまくならず…。
そんなこんな難題山積で、追い詰められた気分があり、トランプにお前はクビだ、と言われてしまったのだ。夢だったが、目覚めてからも、私はこんなところでギーコギーコ自転車こいでるだけなのか、という重苦しい気分が持続した。お前なんかもうアメリカ辞めちまえ、と憎きアメリカ代表から言われてしまったということだ。
言われっぱなしにしてられるか。ちょうど早起きした。さっそくまずパソコン問題の対処にかかった。
新規のジャンクパソコンには通信機能が内蔵されていない（その代わり内ＤＶＤドライブが付いている）。ＵＳＢに接続するWiFiアダプター（つまり外付けの無線ＬＡＮ受信機）は持っていないので買う必要。アマゾンで検索すると最安$7.49+送料$5.99=$14.66。まあ必要な出費か、と思いながら一応Ebayを調べたら、何と$2.47で送料無しのがある。米国内から送られて1週間程度で着くという。中国から送られて1か月程度かかるのはさらに安い。びっくりした。なんでこんなに安いんだ。盗品じゃないのか。
それをオーダーしたが、届くまでどうするか。スマホのテザリングを使ってみた。テザリングは携帯データ通信に入っている人が、スマホを通じてＰＣ側などでネット接続するときに使うが、これがWiFi電波であってもかまわない。スマホでWiFi受けて、それをＵＳＢ接続でＰＣにまわす。古いスマホをくっつけたらほぼいっぺんで接続された。これもおどろいた。こんなに簡単だったか。速度もまあまあ。外付けWifiアダプターを注文しなくてもよかった。（いや$2.47だから予備に購入しても全くかまわないか）。
バッテリーがついていない件。新しい機種（ジャンク）は前の機種と同系列だが、バッテリーの大きさが違うので流用できない。日本に帰った時でもバッテリーだけ安く買う必要がある。が、バッテリーなしで電源につないでも動くことは動く。デスクトップパソコンと同じで、停電があれば作業中のファイルが消える危険がある。しかし、いろんなソフトで一定時間ごとの自動ファイル保存を設定しておけば、被害を最小限にできる。
ということで、私のジャンク・パソコンは見事な新規パソコンとして蘇った。冷却装置のギーコギーコという音もなく、高精細画面が見られ、速度も向上したように思う（約1年新しい機種だ）。いい気分になった。そして、自転車、物書き、その他の分野でもがんばらねば。