モフェット・フェデラル飛行場(旧海軍飛行場)が近づくにつれてさらにIT企業の集積が見られる。ヤフーの本社があった。日曜で人通りがほとんどなく、交差点の真ん中からも写真が撮れた。ヤフー本社のすぐ横にはロッキード社ミサイル宇宙部門(LMSC)の広大な施設がある。ロッキード社は世界最大の軍需企業で、1950年代~1980年代まではシリコンバレー最多の従業員を擁していた。他のIT企業とは異なり敷地内には簡単に入れない模様。1933年にモフェット・フィールド海軍飛行場が建設され、その周辺にロッキードを含め高技術軍需企業の集積が進む歴史的背景があった。シリコンバレーが生まれた要因として、研究開発の拠点となったスタンフォード大学とともにこの軍事施設の存在が重要だったとされる。現在は米航空宇宙局(NASA)が所有し、モフェット・フェデラル飛行場、及びNASAエイメス研究センターとして使われている。グーグルが、2014年から60年契約で400ヘクタールをリースしている。写真は 1983年当時のモフェット・フィールド海軍飛行場(The U.S. National Archives, Public Domain)。建物は現在もほぼそのまま残り、特に正面の巨大な格納庫ハンガー・ワン(築面積3.2ヘクタール。気球船の格納庫として1930年代に建設)はシリコンバレーの象徴的巨大建造物として国史跡の一部となっている。現在、グーグルがリースし、有毒物質除去を含め改修工事中。西(マウンテンビュー側)から東方向(サニーベイル側)を望んでいる。飛行場の向こう側の水域(塩田)は現在ではほぼ干拓され、そこにヤフー本社、ロッキード施設、その他IT企業が立地。私のサイクリングはこの東側から来て飛行場の右手をまわり、この写真撮影個所の背後を左手に行き、グーグル本社方面に向かっている。モフェット・フェデラル飛行場をグーグルが60年リースしていることからもわかるように、この地域一帯はグーグルの拠点だ。グーグル本社は飛行場西側だが、東側周辺(つまりヤフー本社があるあたり)も整備が進んでいる。写真は、路面電車VTA Light Railのロッキード・マーティン駅前に並ぶグーグルの(左から)MT1、MT2、MT3ビル。そのすぐ右隣りには、グーグル・クラウドの建物群が並ぶ。この後方に新社屋(1265 Borregas Ave.、16,950平米)が建設される予定。モフェット・フェデラル飛行場を南西側から望む。NASAのエイムス研究センターのサインが見える。遠くにハンガー・ワンの巨大な格納庫。滑走路の南側に、ノートンで知られるセキュリティソフト企業セマンテックの「世界本社」。モフェット・フェデラル飛行場の西側にはスティーブンス・クリークが流れ、川に沿ってやはり快適な歩行者・自転車道が走る。これを下っていけばグーグル本社周辺に出られる。スティーブンス・クリークの右岸に建設中のグーグル新社屋ベイビュー・キャンパス。後述の建設中新本社屋と似た「金属サーカス・テント」風の建物だ。グーグルは新社屋をこういうデザインで統一するつもりなのか。しかもこちらは2棟あり、計102,190平米と、新本社の2倍の大きさになる。